【読後の感想】大学教授という仕事 杉原厚吉 著
大学院生にとって,研究を続けるための一つの道として,
大学教授を目指す人も多いのではなかろうか.
だけど,教授が部屋にこもって何をしているのか,
知っていますか?
私は,教授と毎日のように顔を合せているが,
よくわかっていないと思う.
本書「大学教授という仕事」には,
東大の教授を長く務めた著者の体験にもとづき,
多岐にわたる大学教授の仕事内容がかかれていた.
・研究と学生指導
・研究資金の獲得
・論文の生産
・大学などの管理運営
・入試問題の作成
・学会活動
・査読
・他大学での非常勤講師
・著作活動
・社会還元
私のように,大学院でやりたい研究だけをやってきた
人間からすると,このうちの研究および論文生産程度しか,
経験できていないように思う.
しかも,論文書きだけでも,形にするのに苦労している.
正直,今の自分が大学教員になれたとして,
このように多くの仕事をこなせるかどうか自信がないが,
この本のすごいところは,これらの活動から得られるものも多いと
前向きに書かれており,魅力的な活動に思えることである.
ここには,著者の前向きで実直な性格があられているように思う.
私がお世話になってきた教授達も,
常に前向きで,何かを生産している姿が思い起こされる.
大学教授を目指して,研究はもちろんのこと,
そのような人間性を獲得できるよう努力していこう.