むじなが夢みた大空

崖っぷちどうぶつ好き大学院生の奮闘記

結論は【○→結果→△】

先生に指摘され引きずっている論文の序を考えていた。

指摘された点は、おそらく序を広げすぎていることである。

 

自分が書いたものは、

①「同じ場所にいきものが生息できること(共生)の一部は、

食べ物の違い(結果で示す)によるものである」

とするものである。

 

一方、先生からの指摘としては、

②「形態やそれにもとづく行動の違いによって、

食べ物の違い(結果で示す)が生じる」

と書くべきというものだと思う。

 

このふたつは結果に関連することを推測する点で、一見似ている。

だが、結果からのびる矢印は真逆である。

 

①自分の案

食べ物の違い(結果)→共生

(因→果)

 

②先生の指摘

形態→(行動)→食べ物の違い(結果)

(因→果)

 

①も②も逆を考えると要因はある。

食べ物が同じでも、密度が少なかったり、

生息地が異なれば共生は可能だろう。

 密度低い→共存

 生息地異なる→共存

 

形態が同じでも、生理学的な要求が異なれば

食べ物が異なるだろう。

 生理学→食物の違い

 

それぞれ、結論は以下のようになるだろう。

結論①:食べ物の違いによって共存している可能性がある

結論②:形態やそれに基づく行動の違いによって食物に違いが生じたのだろう

 

結論①は、共存を示唆するところに重きが置かれるように感じる。

他の要因があるため、食べ物が共存を促しているかどうかは示せないし、

共存していることの結果(個体数の推移や実験的な個体数の操作)も

示していない。

これは結局、食べ物の結論ではない。

 

結論②は、食性の違いが注目される。

形態や行動が食性の違いの原因ではないかもしれないが、

食性が違うという結果は揺るがない。

 

◆結論にすべきこと◆

うまくデザインされていないデータの場合、

結果を結論の主に添えると批判されにくく、

結果からの推論を結論にするとオーバーディスカッションに

なりやすいのかもしれない。

(仮説検証の場合は結果の矢印の先の結論もありうる)

 

先生の指摘が、このような意図だったかどうかは

不明であるが、指摘は間違っていないのだろう。

メールの文章がパワハラではないかということは、

置いておいて、よい指摘だったのだろう。

今日の教訓が正しいかどうかは、次の添削への

ダメ出しっぷりでわかるだろう。

 

方向性が見えて、少しすっきりした。

明日、序を作りなおしてみよう。